オシム、中田に「代表の扉は開いている」

サッカー日本代表のイビチャ・オシム監督が、引退して1年もたつ中田英寿の代表復帰を歓迎する、異例の発言を行った。オシム監督はこの日、東京・有楽町の外国特派員協会で会見。中田についての質問に「彼が復帰すれば、代表の扉はまだ開いている」と答えた。W杯ドイツ大会1次リーグのブラジル戦に、日本代表MFとして出場したラストマッチから今日22日でちょうど1年。知将の頭の中には、まだその名前があった。
会見場にどよめきが起きた。失笑も漏れた。「中田のカムバックは?」という質問に、オシム監督の表情を狙うカメラのシャッター音が一斉に響いた。いくら海外で知られている数少ない日本人選手とはいえ、引退したのは1年も前。常識的には考えられない質問だ。「語録」を期待したのか、単なる思い付きか。それでもオシム監督は表情も変えず、丁寧に答えた。
「彼がなぜ辞めたのかは分からない。しかし、明らかに(W杯での)失望と関係ある」と推測し「長くプレーすることで、名声を失うことを恐れたのだろう」と続けた。そして「まだ若いし、プレーできる」と言った後「彼が再びプレーすることを決意するのなら、代表にも居場所はある。代表の扉は開いている」。場内に再び失笑が漏れる。だがオシム監督だけは、真剣そのものだった。
「欲しいのは彼の名前ではなく、才能だ」と、いつものスター不要論は忘れなかった。「日本ではチームよりもスター(選手)が大切にされる」と皮肉り、中田氏に対しても「自分がほかの選手より優れていると思うなら、問題だ」と厳しい言葉も発した。それでも「彼よりいい選手を探すのは難しい」の言葉で1年前の「選手中田英寿」を評価した。
質問の答えには「今の日本代表には、中田のような選手が必要」というメッセージも込められていた。アジア杯という目標を前に、まだまだチーム力に不安があるのかもしれない。「理想の選手などいない。中田も理想ではない」と言い切ったが、確かな技術と強じんな肉体、チームのために労を惜しまず走り回るファンタジスタが、監督の理想に近いのは間違いない。「彼のような選手がいなくても、チームで補うことはできる」。オシム監督はそう言いながらも、ピッチを去った中田氏に思いをはせていた。【
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  by tonbi002 | 2007-06-22 14:05 | サッカー

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