イタリアからの最新の情報では、元フェラーリのテクニカルマネージャー、ナイジェル・ステップニーからマクラーレンのチーフデザイナーであるマイク・コフランの手に渡ったとされるものには、単にF2007の図面だけではなく、今シーズン序盤における同車のレースとテストのデータ一式も含まれていたという。依然として無実を主張しているステップニーは、彼がフェラーリの経営陣に反抗的な姿勢を見せたあと、チームは“卑劣な企み”によって彼を陥れたと強調しているが、現在イタリアの捜査当局は、ステップニーにマラネロから情報を持ち出すための“共犯者”がいたかどうかを集中的に調査している。
ガゼッタ・デロ・スポルトをはじめとするイタリア国内の各スポーツ紙は、ファクトリー勤務の仕事をステップニーに与える代わりに、チームを去ることができるよう彼の契約を破棄するべきだったかどうかを論じている。そうすれば、そもそもこの事件が起こることもなかったからだ。処罰については、事件に直接関わった人物に科せられるのか、もしくは広範的にマクラーレンまで及ぶのかは依然として分からないままだ。
マクラーレンのチーム代表、ロン・デニスは、これがコフランによる単独の犯行であり、特に彼以外のスタッフが情報を手にしていないのであれば、チームが処罰の対象になるべきではないと主張しているものの、FIAはマクラーレンの代表者をパリの臨時会議に呼び出しており、ルイス・ハミルトンとフェルナンド・アロンソのチャンピオンシップ制覇の夢が一挙に絶たれる可能性もある。
バーニー・エクレストンは当初、チームのポイントが減点されることはあっても、ドライバーたちに影響が出ることはないだろうと語っていた。しかしFIAは、今後マクラーレンが出場停止のペナルティを受ける可能性があることを示唆しており、そうなれば必然的に両ドライバーのタイトル争いには影響が及ぶことになる。この事件へのホンダの関与については、まだ完全には明らかになっていない。チーム代表のニック・フライが、将来的な雇用の交渉をするためステップニーとコフランの両者に会ったことを認めているものの、問題となっている情報に触れたことは全くないと強調している。また、ホンダはFIAからの呼び出しを受けていない。
この問題、いったいどう決着をつけるのだろうか。
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